小名浜の景観をスケッチしにでかけよう写生会3 開催!
その名の通り、小名浜の町に繰り出しみんなでスケッチすっぺ!というこのイベント。
震災が起き、町の景観がどんどん変化していきました。何気なく車を走らせていると「あれ、あそこって空き地になる前ってなんだったっけ?」と思う事があります。普段あまり気にせずに、そこにあるのが当然だと思って過ごしている僕は、そこにあったものがなくなると、何があったのかもうわからなくなっていました。
僕らと共に生きている町の景観を、僕はそれまで大事になんて思っていなかったんだなと思いました。でもあるとき、大好きなラーメン屋さんが震災の痛みで取り壊されることを知りました。こどもの頃からおばあさんに連れられて行ったことや、おかあさんと閉店間際にのれんをくぐったこと、三崎公園で泥だらけになって遊んだ帰りに食べた記憶が一気によみがえりました。
実際それまで忘れていたけど、そんな思い出がいっぱいの建物が無くなる。とても悲しい気持ちになりました。そして僕はそのお店の絵を描きました。こどもの頃を思い出して。
まちの絵を描くなんて小学校の写生会以来でした。写生会楽しかったな。おとなになったら授業はありませんが、楽しい写生会はやりたいと思いました。ラーメン屋だけでなく2011年から景観の変化は、僕らがそれを受け入れられる気持ちの早さよりも速いスピードで変化しているような感じがしました。そしていまこの瞬間にも変化は起こっています。
『よし!写生会やっぺ!』
これがことの始まりです。
あれから約一年
2012年の春に第2回の写生会を行いました。早いものであれから一年以上が経ってしまいました。
僕は今回のイベントの下見で、去年参加してくれたみんなが描いた場所を歩いてみました。すると、この一年の間でも景観はかなり変わっている事に気付きました。
上のスケッチはオクリエが描いてあった鯨岡ビルです。一年前はここにありました。
上のスケッチは海員会館です。一年前はここにありました。
Let's "GO" and "SKETCH"!
実は、このイベントはスケッチをする事だけが目的ではありません。実はウラの効能があるのです。
例えば、あなたが普段通り犬の散歩に町に出たとしましょう。いつもの日曜日、いつもの小名浜の町です。歩いているとなにやらスケッチブックを広げて絵を描いている人がいます。あなたは「へ〜、珍しいな〜」と思いながら、散歩を続けます。するとあそこでもスケッチしている人がいます。よく見るとあっちにもこっちにも。
『なんだっぺ?』
あなただけではなく、町を歩くひと、車を運転するひと、みんなが『なんだっぺ?』と思います。『あの集団はなんだ?』『何をしているんだ?』『何を描いているんだ?』『なんだなんだ』となります。スケッチブックを覗き込むと、何気ない風景をみんなが描いているのです。するとそれを見たひとはなんだろうと考えるはずです。
スケッチをする人たちが、日常の町に多発的に登場すると、日常が一気に非日常になり、そのスケッチをしている人たちをみて、町の人が「なんだろう」と思う。みんなでスケッチをするという行為そのものが、問いかけを生むアート行為になるのです。
僕はこれを『誰も傷つかないいたずら』だと思っています。例えば描いたスケッチが気に入らない出来だとしても、町にでてスケッチしている時点で、このアートは成立するので、絵心に自信のない方も、気軽に参加してみてください。このイベントは作品に得点をつけたり、順位を決めたりすることはありません。うまいへたも関係ないと僕は思います。こどもの頃みたいに、町でじっくりスケッチ。レッツスケッチ!
あ! あと、このイベントで描いたスケッチは秋の小名浜本町通り芸術祭で展示いたします!
ぜひご参加ください。
EVENT INFO
小名浜の景観をスケッチしにでかけよう!写生会3
日時:2013年6月9日(日)
雨天中止
集合時間:午前9時
解散時間:午後4時くらいの予定
集合場所:UDOK.(小名浜本町29-2 )
参加費:500円(イベント運営費として活用いたします)
※使用する画材はご持参ください。
※長時間外にいるので暑さ寒さ対策をお願いします。
※マナーを守って楽しい写生会にしましょう☆
主催:OAM 小名浜アート盛りつける
協力:UDOK.
問合せ:ichinosuket☆gmail.com(担当:たかぎ)
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